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雨で冷えますね。子宝と検査値について。

今年は、梅雨入りがはやいようで、それを思わせるように

雨が降りつづいています。

雨が降るとやはり、冷えますね。

体調を崩さないように、暖かいものを食べて体調管理しましょう。


今日は、妊娠にかかわる検査数値について記しました。


「なかなか子供が出来ないなあ」と思ったときに、まずは病院で検査

をする、という方も多いのではないでしょうか。

そんな中でも、わかりにくい血液検査について記しています。

血液検査では、血中のホルモン値を測定します。

①月経開始日から3~7日後

黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、プロラクチン(PRL)

エストラジオール(E2)、プロゲステロン(P4)、テストステロン(T)

②着床期(排卵から7日目)

エストラジオール(E2)、プロゲステロンン(P4)

を評価する場合が多いようです。

また、甲状腺機能障害の有無を調べるために、甲状腺刺激ホルモン(TSH)

の検査をする場合もあります。

各検査正常値のおおよその目安は下記のとおりとなります。

LH‥1.8-7.0(mIU/ml)
FSH‥5.2-14.4(mIU/ml)
PRL‥2.4-8.1(ng/ml)
T‥0.2-0.8(ng/ml)
E2‥卵胞期(低温期)は50pg/ml以下、黄体期(高温期)は100pg/ml以上
P4‥卵胞期(低温期)は1ng/ml以下、黄体期(高温期)は1ng/ml以上

これら数字が意味することは非常に複雑であり、

例えばLHが高いから、漢方がなにがよいということは言えません。

ただし、比較的考えやすい数値と漢方の関係について

以下に述べてみます。

< PRLが高い>

高プロラクチン血症と呼ばれます。

漢方的には「気滞(きたい)=気の巡りが悪いこと」の場合が多く、


炒麦芽(いりばくが)などの生薬が良く使われます。

理気薬とよばれる、柴胡などが入った漢方と併用することもあります。


<FSHが高い>

25mIU/ml以上であると排卵誘発が難しいと考えます。

漢方的には、「瘀血(おけつ)=血の巡りが悪い状態」と


「腎虚=生命の源が弱い」がある場合が多く、

丹参製剤や水蛭、補腎剤などを良く用います。

最近では琥珀製剤やタンポポから抽出した糖鎖を使用したお茶

も有効なデータが出ています。

<P4が低い>

8ng/ml以下であれば黄体機能不全が疑われます。

漢方的には「腎陽虚=腎の温める物質の不足」


である可能性が高く、補腎剤の適用となる場合が多いです。



今回は、検査値と漢方の関係に触れてみましたが、

不妊治療の場合、非常に幅広い情報から、

対処法を検討します。

よって人それぞれ、適したお薬が変わります。

ぜひ一度相談してみて下さい。

コメント

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