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8月, 2017の投稿を表示しています

妊娠中の養生法と漢方

お盆もすぎ、夏も終わりに近づいてますね。 最近は、妊娠の報告も多く喜ばしい日が続いています。 今回は、よく尋ねられる妊娠中の体のことと、養生について 妊娠中の胎児の変化について ◎妊娠初期(0ヶ月~4ヶ月 = 0週~15週) この時期は受精卵が細胞分裂をくり返し、胎児を形成する時期です。 各種の化学物質やタバコ、アルコールなどの害が出やすい時期ですので、 気をつけましょう。また流産を防止する事が最重要です。 4週~6週:胎嚢(小さな袋)が確認できます。 7週~8週:心音が確認できます。まずは一安心です。 8週~9週:胎嚢が胎児となり尾も消えていきます。 ◎妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月 = 16週~27週) この時期は安定期です。 母親の感情が胎児に影響しますので、精神の安定を心がけましょう。 また、適度な運動も行い体重が増えすぎないようにしましょう。 胎教もよいと思います。 16週~19週:胎児が羊水の中で泳ぎ、手足が子宮にあたる事があります。 20週~23週:胎児が子宮の中で活発に泳ぎ、胎動を感じることがあります。 ◎妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月 = 28週~39週) この時期は出産の準備をする時期です。 体調管理に気をつけて、出産の心構えをしましょう。 同時に産後の過ごし方や体調管理も考えましょう。 28週~31週:赤ちゃんらしい体形になり、脳も発達してきます。 32週~35週:体の器官がほぼ完成します。 妊娠中の健康管理に役立つ漢方薬 ◎流産防止 妊娠初期は流産の防止が最重要になります。 特に心音が聞こえるまでは妊娠を安定させる漢方薬の服用が 望ましいと思います。 基本的な漢方薬:婦宝当帰膠+参馬補腎丸、松コウ泉 など 習慣性流産、不正出血が心配な場合は他の漢方と組み合わせます。 ◎つわりの防止 妊娠初期につわりはよく見られる症状です。 個人差がありますが、ひどい人は吐き気で食欲もなくなります。 漢方薬でかなり防止できます。 ※紫蘇ジュースなども有効です。

8月ですね。猛暑が続きますね。排卵について

あっという間な気がしますが8月に入りました。 お盆がすぎれば、すぐお正月というお客様の言葉にも 納得してしまいます。 子宝を望まれるお客様が、この時期多く来店されます。 今日は、少し専門的なお話を。 普段、病院ではあまり聞けないことなので参考までに。 排卵誘発注射剤について     『排卵誘発注射剤:r-FSH、u-FSH、hMG』について   内服の排卵誘発剤(クロミッド、レトロゾール)で排卵が 認められない場合、排卵は正常に起こっても妊娠に至らない場合、 また高度生殖医療の採卵で、たくさんの卵子を得たい場合に 注射剤が使われます。   FSHとは、「卵胞発育刺激ホルモン」のことで、もともと下垂体から 分泌されているものです。 これを薬として使うことで、より効果の大きい「排卵誘発」を することができます。    またエストロゲン分泌が盛んになるため、子宮内膜が厚く作られます。   注射剤は従来「hMG製剤」と呼ばれてきましたが、今日では注射剤の中 には「hMG」「u-FSH」「r-FSH」の3種類があります。    「r-FSH」は保険適応となりました。     r-FSH   リコンビナントとよばれる技術を用い、尿由来ではない、1 00%純粋なFSHの製剤で、現在国内では「フォリスチム」 「ゴナールF」という薬剤のみが保険適応になっています。   下のu-FSH製剤と比べて、若干コストがかかりますが、 純粋で夾雑物がありません。 LHは「LHサージ」で知られるように、排卵させるホルモンですが、 r-FSHには「LH」が全く含まれないため「卵巣過剰刺激症候群」 「多胎妊娠」の発生率が低下します。   一方で単独で使用した場合の排卵誘発効果が弱いため、 「クロミッド」や「フェマーラ」と組み合わせ、より身体に 優しく有効な排卵誘発を行います。     u-FSH   尿由来のFSH製剤で、下のhMG製剤と比べて、「LH」の含有量が 極めて少ないです。   「LH」は排卵前の卵