広範囲に被害を及ぼした大雨も落ち着き 一転、猛暑となりました。 当店の駐車場も冠水し、車の移動がやや大変でした。 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 夏になり、妊娠出産のご報告を多く受けます。 皆様、おめでとうございます。 今回は、最近解明されている、原因不明不妊と慢性子宮内膜炎 の関係について記しました。ご参考ください。 何度も流産を繰り返したり(習慣性流産) 体外受精治療で何度も良性胚を移植しても妊娠しなかったり (反復着床不全) することがあります。 今までわからなかった不妊の原因の1つとして 最近、『慢性子宮内膜炎』が注目されています。 『慢性子宮内膜炎』は 子宮内膜に免疫異常が長期間にわたり起きている状態です。 どんな免疫異常かというと すこし難しいことばとなりますが 『形質細胞(血液細胞の一種(Bリンパ球)から分化した細胞)』 の浸潤を伴う慢性の炎症の状態です。 不正性器出血や骨盤痛、性交痛、おりものの変化などを伴わないので いつ、どうやって発症したかは分かりづらいようです。 『慢性子宮内膜炎』に罹っている女性の割合は 一般的な女性では0.8~19%ですが 妊娠出産まで至りにくい女性においては30~35% 習慣性流産や反復着床不全の女性では それぞれ30~66%という報告があります。 主な原因の一つに子宮内膜の細菌感染が考えられています。 チョコレート嚢腫や内膜ポリープなどがあると 「形質細胞」の出現が見られることも報告されています。 (診断方法) 「形質細胞」のマーカーであるCD138の免疫染色をもとに 子宮鏡で子宮内の浮腫や肥厚、発赤、マイクロポリープを観察したり 子宮内膜の細菌を培養したりして、診断されます。 (治療) 細菌の存在があった場合は抗菌剤が処方されます。 しかし、慢性子宮内膜炎の病態、原因、治療法は まだ未解明な部分が多いです。 ~以上 健康PLUS Vol.31 より抜粋させていただきました。 漢方薬では、清熱解毒薬を処方したり、免疫を調節するシベリア霊芝 やショウキt-1を使用する例が多いようです。