少しづつ、暖かい日が増えていますね。 少しずつ春へ向けて身体が変わる時期です。 「眠れない」とのご相談が増えています。 そこで、中医学(中国漢方)から見た不眠について 記します。 春は生物にとって活動が盛んになる時期。 年度替わりの行事等で多忙になるため睡眠時間が不足し、 寝起きの悪さや昼間の耐えがたい眠気の原因となる ことが考えられます。 さらに、眠りを誘うホルモン[メラトニン]が大きく関係します。 このメラトニンは暗くなると脳内で分泌され、眠りを誘います。 逆に、明るくなると低下して目を覚まします。 春は朝早くから明るくなるので、メラトニンが 冬に比べて早く低下するため、 ゆっくり眠れなくなり睡眠不足となってしまうと考えられます。 中医学からみると、春は肝胆の季節で、肝は血を蔵し、筋を養います。 しかし、社会人の多くは午後11時に就寝できておらず、 またストレス過多により、午後11時から午前3時までの [肝胆の時間帯]で、睡眠の質が良くないため、肝血虚に なりやすい状態と言えます。 肝血虚になると、肝鬱気滞となり、筋も養えず、全身重だるく、 疲労を強く感じてしまいます。 春は、肝胆の時間帯(午後11時~午前3時)で 深い睡眠が得られれば、肝を 養うことができ、[春困]は無くなり、元気になります。 眠れないとお悩みの方は、まずは「酸棗仁湯顆粒」などの漢方で 身体を整えてみるのもよいと思います。