2021年9月21日火曜日

子宝相談で多い子宮内膜症について



子宝相談をしていますと、少なからずご相談を受けるのが

「子宮内膜症」です。


子宮内膜は本来、子宮の内膜 にだけ存在します。

ところがこの子宮内膜に非常によく似た組織が

子宮以外の場所にあって、

子宮内膜と同じようにエストロゲンの刺激を受けて

増殖・出血しているのが子宮内膜症です。



出口の無い出血ですので毎月出血したものが溜まっていきます。

卵巣に飛び火した子宮の内膜が毎月出血を繰り返せば

チョコレート嚢腫となります。

卵巣意外にも腹膜・腹壁・肝臓・肺・鼻粘膜などにも

子宮内膜組織ができて、生理時に出血を起こすことがあります。

子宮内膜症で一番困るのは「痛み」と「不妊症」です。




生理痛だけではなく排便痛や排卵痛や下腹部痛や腰痛

などもあります。



子宝の漢方相談でも内膜症のある方には

免疫調節の漢方を加えながら

良い卵胞を作る漢方、子宮を整える漢方を

使い妊娠を目指していきます。



妊娠すると、子宮内膜症は治ることが多いです。









2021年9月10日金曜日

子宮内膜の状態を知る方法

 9月になり、少し涼しくなった気がします。

夏の疲れが出てくる頃ですので気をつけてお過ごしください。


今回は子宮内膜の状態を知る方法について書きました

子宮内膜は厚さを調べるだけでなく

妊娠しやすいかの状態を調べることも重要です。


現在、不妊症の方の子宮内膜の状態を知る方法は、3つあります。

1.ERA検査

   胚移植に最適なタイミングを知る検査

2.EMMA検査

   子宮内膜の 細菌の状態 を知る検査

3.ALICE検査

   子宮内膜炎の細菌 を調べる検査


 ※ERA検査は、「着床の窓」という受精卵を受け入れる期間を

  決める検査で実行により妊娠率が25%向上しています。


 ※EMMA検査は、状態が悪いと言われた方には、乳酸菌やラクトフェリンが

  出されている事が多いです。(各社で改善のデータは出ているようです)


 ※ALICE検査では、炎症がある場合は、抗生物質の服用で内膜炎の改善は

  されますが、菌が陰性になっても妊娠に有効かどうかはまだわかっていません。

  東洋医学的な考え方ですが、菌の反応がなくても炎症があるととらえ、

  清熱解毒薬という漢方で妊娠しやすくする方法はあります。