2017年8月22日火曜日

妊娠中の養生法と漢方

お盆もすぎ、夏も終わりに近づいてますね。

最近は、妊娠の報告も多く喜ばしい日が続いています。

今回は、よく尋ねられる妊娠中の体のことと、養生について



妊娠中の胎児の変化について

◎妊娠初期(0ヶ月~4ヶ月 = 0週~15週)

この時期は受精卵が細胞分裂をくり返し、胎児を形成する時期です。

各種の化学物質やタバコ、アルコールなどの害が出やすい時期ですので、

気をつけましょう。また流産を防止する事が最重要です。

4週~6週:胎嚢(小さな袋)が確認できます。

7週~8週:心音が確認できます。まずは一安心です。

8週~9週:胎嚢が胎児となり尾も消えていきます。

◎妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月 = 16週~27週)

この時期は安定期です。

母親の感情が胎児に影響しますので、精神の安定を心がけましょう。

また、適度な運動も行い体重が増えすぎないようにしましょう。

胎教もよいと思います。

16週~19週:胎児が羊水の中で泳ぎ、手足が子宮にあたる事があります。

20週~23週:胎児が子宮の中で活発に泳ぎ、胎動を感じることがあります。


◎妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月 = 28週~39週)

この時期は出産の準備をする時期です。

体調管理に気をつけて、出産の心構えをしましょう。

同時に産後の過ごし方や体調管理も考えましょう。

28週~31週:赤ちゃんらしい体形になり、脳も発達してきます。

32週~35週:体の器官がほぼ完成します。


妊娠中の健康管理に役立つ漢方薬

◎流産防止

妊娠初期は流産の防止が最重要になります。

特に心音が聞こえるまでは妊娠を安定させる漢方薬の服用が

望ましいと思います。

基本的な漢方薬:婦宝当帰膠+参馬補腎丸、松コウ泉 など

習慣性流産、不正出血が心配な場合は他の漢方と組み合わせます。

◎つわりの防止
妊娠初期につわりはよく見られる症状です。

個人差がありますが、ひどい人は吐き気で食欲もなくなります。

漢方薬でかなり防止できます。

※紫蘇ジュースなども有効です。

◎カルシウムの補充と骨粗鬆症

妊娠中はカルシウムの消耗が激しいため、カルシウムは普段の

1.5倍と多く取る必要があります。

カルシウムが不足すると産後の骨折や将来の骨粗鬆症がおきやす

くなります。また妊娠中毒や浮腫の原因にもなります。

お薦めの商品: カタセ錠

◎貧血の防止とビタミン・ミネラルの補給

 妊娠中は胎児に鉄分をとられるため、鉄分は普段の

 1.7倍多く取る必要があります。

 鉄分不足は疲れやすくなったり、めまいの原因になります。

 また未熟児や低体重児の原因になるという報告もあります。

 鉄分の吸収をよくして体調を管理するためには各種ビタミン

 ・ミネラルもバランスよく取ることが大切になります。

お薦めの商品: 婦宝当帰膠、ドックマンなど


◎便秘の改善

 妊娠中にお腹が大きくなると腸が圧迫されて便秘になります。

 妊娠初期に下剤を使うと流産の原因になる事がありますので、

 便秘対策は慎重に行う必要があります

 軽い便秘の場合: イサゴール若葉

 症状が重い人: 漢方薬を少量から使う


☆妊娠中の食事や生活について

 1.食事について

  妊娠中は食生活が特に重要です。

  上記のようにカルシウムや鉄分を十分に補給してかつバランス

  のよい食事をすることが大切です。

  また、食物繊維の多い食品もたくさんとりましょう。

 とりたい食材: 未精白の穀物(玄米、五分米、胚芽米、麦飯、雑穀など)

        各種野菜(ニンジン、カボチャ、小松菜、チンゲン菜、

             大根の葉、 ホウレン草、レンコンなど)

 
        大豆製品(豆腐、納豆、がんもどき、厚揚げ、味噌汁など)

        魚貝海草(イワシ、ししゃも、桜エビ、のり、ひじき、

             昆布、わかめ、もずく、ハマグリ、シジミなど)

        その他 (しいたけ、黒豆、黒ゴマ、レバー、チーズなど)

 避けたい食材: 生の物、冷たい物、動物性の脂(肉の脂身、ラード、

         卵、バター、ラーメン、ファーストフードなど)

        白砂糖の多い物(ケーキ、クッキー、チョコレート、お菓子など)

        辛すぎる物(唐辛子、キムチ、エスニック料理など)


2.日常生活について
   体重の増加には気をつけましょう。

   一般に妊娠中でも7kg~11kgの範囲の増加に抑えるように

   しましょう。太り気味の方は7kgくらいを、痩せている方は

   11kgくらいを目安にするとよいといわれています。

    無理なダイエットはせずに、栄養バランスの取れた食事と

    散歩などの軽い運動などで体重をコントロールしましょう。



2017年8月1日火曜日

8月ですね。猛暑が続きますね。排卵について

あっという間な気がしますが8月に入りました。

お盆がすぎれば、すぐお正月というお客様の言葉にも

納得してしまいます。

子宝を望まれるお客様が、この時期多く来店されます。

今日は、少し専門的なお話を。

普段、病院ではあまり聞けないことなので参考までに。


排卵誘発注射剤について
 
 
『排卵誘発注射剤:r-FSH、u-FSH、hMG』について
 
内服の排卵誘発剤(クロミッド、レトロゾール)で排卵が

認められない場合、排卵は正常に起こっても妊娠に至らない場合、

また高度生殖医療の採卵で、たくさんの卵子を得たい場合に

注射剤が使われます。
 
FSHとは、「卵胞発育刺激ホルモン」のことで、もともと下垂体から

分泌されているものです。

これを薬として使うことで、より効果の大きい「排卵誘発」を

することができます。 
 
またエストロゲン分泌が盛んになるため、子宮内膜が厚く作られます。
 
注射剤は従来「hMG製剤」と呼ばれてきましたが、今日では注射剤の中

には「hMG」「u-FSH」「r-FSH」の3種類があります。 
 
「r-FSH」は保険適応となりました。
 
 
r-FSH
 
リコンビナントとよばれる技術を用い、尿由来ではない、1

00%純粋なFSHの製剤で、現在国内では「フォリスチム」

「ゴナールF」という薬剤のみが保険適応になっています。
 
下のu-FSH製剤と比べて、若干コストがかかりますが、

純粋で夾雑物がありません。

LHは「LHサージ」で知られるように、排卵させるホルモンですが、

r-FSHには「LH」が全く含まれないため「卵巣過剰刺激症候群」

「多胎妊娠」の発生率が低下します。
 
一方で単独で使用した場合の排卵誘発効果が弱いため、

「クロミッド」や「フェマーラ」と組み合わせ、より身体に

優しく有効な排卵誘発を行います。
 
 
u-FSH
 
尿由来のFSH製剤で、下のhMG製剤と比べて、「LH」の含有量が

極めて少ないです。
 
「LH」は排卵前の卵胞期に投与されると強い卵巣刺激があります。
 
u-FSHはr-FSHと同様に「卵巣過剰刺激症候群」や「多胎妊娠」

の発生率を低下させます。
 
「クロミッド」や「フェマーラ」と組み合わせる方法は、

やはりr-FSHと同様です。
 
 
hMG
 
以前よりあった注射の排卵誘発剤です。
 
製剤によりLHの含有量が異なるため、なるべくLHの量が

少ないものを用います。
 
たくさんの卵子を採卵するためには最も効果的ですが、

「卵巣過剰刺激症候群」の発生に注意しなければならず、

また「胚移植」を行わない、タイミング法、人工授精(AIH)では、

多胎妊娠のリスクが高くなります。
 
 
排卵誘発剤の副作用を軽減しつつ効果を高める「ショウキt-1」

たんぽぽ茶ショウキT-1は糖鎖が主成分の商品です。
 
糖鎖は子宮や卵巣のホルモンレセプターです。
 
たんぽぽ茶ショウキT-1を服用する事により子宮や卵巣のホルモン

レセプターを増やします。
 
 糖鎖を摂取する事によりホルモンレセプターの数が増えると

排卵誘発注射剤の効果が上がり

少量の薬剤で優位な効果が得られ身体への負担が少なくなります。
 
病院にて治療されている患者様にもたんぽぽ茶ショウキT-1は有効です。

ご不明な点はお尋ねください