2017年2月24日金曜日

39歳の方からの出産報告。流産を数回繰り返していた方でした。

2月は、日にちが少なくあっという間に終わる感じです。

気づけばあと5日。

春が少しづつ近づいていますが、気温は低めです。

風邪の方も多いのではないのでしょうか?

今月は妊娠出産報告が多い月でした。

妊娠してからの養生法をよく尋ねられます。

中でもコーヒーをのんでもよいか という質問が多いです。

いろいろ、意見はあると思いますが、

1日1~2杯薄めでしたら大丈夫とはお話しをします。

できれば、麦茶がよいとは思いますが、

適度なカフェインはリラックス効果があり、妊娠中の不安を

和らげてくれます。

紅茶、緑茶もカフェインですので同様に。


今日は39歳の方からの出産報告がありました。

妊娠はするけれども、流産を4回くりかえして不安に

思われてる方でした。

病院では、異常がないと診断されています。

まずは、子宮の中をきれいにする漢方。

子宮内膜の厚みを増やしてふかふかにする漢方。

年齢が40近いので卵の質をあげる漢方を

飲んでいただきました。

すると、6ヶ月ほどで妊娠されました。

そこで、今度は流産を予防する漢方。

ひとつは、血栓をつくる因子を改善する漢方。

もうひとつは、妊娠を継続しやすくする漢方

を飲んでいただきました。

その後は、無事に心拍を確認でき一安心でした。

6ヶ月ほど続けていただき様子をみていただくこととしました。

今日無事、出産できました。

との報告を受けてうれしかったです。


2017年2月13日月曜日

口の乾燥や目の乾燥の漢方薬。

気候が不安定で、風邪をひいてる方が多く来店されます。

今回は口や目の乾燥について。

こういう状態を「シェーグレン症候群」といいます。

これは自己免疫疾患のひとつです。

「シェーグレン症候群」とは、目や口、膣などの粘膜から分泌される

分泌腺(涙、唾液など)が慢性的な免疫的過敏によって炎症が続いて

しまう病気です。難治性疾患のひとつです。

病院での治療はステロイド剤による対処療法が一般的になります。

漢方薬では、この病気は胃腸系に問題があり、胃腸系の粘膜に

トラブルがある状態(これを専門的には脾陰虚といいます)と考えて

胃腸、特に腸を丈夫にする漢方薬を使います。

おそらくはこういった自己免疫疾患も腸内細菌のバランスと関係している

という考えもありますから、腸を丈夫にしていくのは根本的な治療のひとつ

と言えます。

相談を受けていますと、3か月ぐらいから効果が現れ、半年ぐらいで

体のだるさやほてり感、粘膜の渇きがよくなっていくようです。

漢方薬では参苓白朮散や健脾散がメインの処方になり、加味平胃散は

補助的に使っていきます。

炎症がひどいときは虚熱を取る知柏地黄丸を使います。

上手くいけば1年ぐらいでかなり元気になられています。
この自己免疫疾患の患者さんは特に、乳製品、小麦を使ったもの、砂糖、

トマトは厳禁で、これらを取ると病状が悪化する方が多いです。

食生活も大事な養生となります。

2017年2月12日日曜日

子宮内膜が薄い方の漢方。子宮内膜の質も大事ですよ。

年明けから、病院での不妊治療を再開されているかたが

よくみえられます。

子宮内膜が薄いというご相談もよく受けます。

子宮内膜は受精卵が着床する大事な部位です。

その厚さを測定し、10mm以上あると良好と判断されます。

体外受精をして受精卵を戻す際に8mm以上ないと戻さないと決めている

病院もあるようです。

しかし、子宮内膜は厚さがすべてというわけではありません!

子宮内膜が赤ちゃんを迎え入れるベットだと考えると、いくら厚さがあったとして

も質が悪く堅いベットであれば、そこにもぐりこむ気にはなりません。

逆に薄くともふかふかベットであれば、入りたくなるかもしれませんよね。

よってその質が大切だと感じます。

さてその子宮内膜を厚くするホルモンはエストロゲンであり、このホルモンの

分泌は原則として卵子の成長と比例関係にあります。

よって、卵子の成長が順調な周期には良い子宮内膜が形成されるはずです。
ですから、「子宮内膜が薄い」と病院で言われたとしても、その周期がたまた

まそうだった可能性もあることは覚えておくといいと思います。

良い卵胞が育てば、きっと良い子宮内膜が出来上がります。
逆にいえば、むやみにエストロゲン製剤を飲んで、形だけ子宮内膜を厚くして

も妊娠の確率が上がることは少ないと思います。

そして排卵誘発剤には子宮内膜を薄くする副作用がみえられます。
ちなみに子宮内膜が剥がれ落ちるのが生理ですから、生理の量が少なかったり、

塊が多い場合にはその状態もあまり良いとは言えないでしょう。

まずはこのような点を踏まえながら、慢性的に子宮内膜が薄いという方や、

排卵誘発剤を使った周期で体外受精で新鮮胚を戻すことを考えている方などは、

漢方薬の服用を検討していくと良いでしょう。


一般的に子宮内膜が薄い場合には、漢方的には大きく分けて二つの体質が

原因と考えます。

一つ目は「血」の不足。

子宮内膜は「血」から出来上がっていますから、その不足は厚さに大きな影響を

与えてしまいます。よって「血」を補う漢方である「婦宝当帰膠

などが、その対策に使用されます。

もう一つのは「血」の巡りが悪い状態です。

子宮内膜には絶えず新鮮な血液が流れ込み、ホルモンを運んでいます。

その流れが悪ければ子宮内膜も薄くなってしまうことは必然でしょう。

その改善方法としては「血」の巡りを良くする漢方「冠元顆粒」などが使われます。

この二つの体質を優先的に考慮しながらも、その方の年齢を含めた体の状態を

見極めて服用する漢方薬を決めていきます。

特に40歳代の方などは、「腎虚」(生殖力の低下)体質も考えながら検討します。

以上のように子宮内膜の厚さを決める要素は主に「血」の状態です。

「血」を増やすためには、貧血に良いとされている食材(レバーや鶏肉、赤身の魚、

ほうれん草や小松菜、ドライフルーツなど)を十分に摂り、「血」の巡りを良くするた

めに、適度な運動を行い、血液サラサラに良いとされる食材(青魚、酢のもの、海藻、

ネギ類など)を豊富に摂っていくことが重要です。

ぜひこういった生活養生にも気を配りながら、漢方薬を服用して、良い子宮内膜

を作りたいものですね。

2017年2月8日水曜日

子宮内膜症の方が多くみえられます。

今回はご相談の多い子宮内膜症について。

 病院で治療をうけているけどあまりよくならない方も多くみえられます。



 月経痛がひどい人は一度チェックを!
 

子宮内膜は本来、子宮の内膜を覆っている膜をいいます。
 

妊娠しなければ毎月ホルモンの作用で剥がれ、出血して体外に排出されます。
 

それが月経と言われています。
 

その子宮内膜と同じ組織が、卵管や卵巣、腹膜、膀胱、膣、直腸など、子宮

以外の部位にできてしまうのが子宮内膜症です。
 

まれに肺にできることもあります。
 

この組織は本家本元の子宮内膜と同じように月経のたびに出血を起こします。
 

症状は強い月経痛月経時の下痢、血便、月経時の血尿、子宮全体が硬く腫れ

月経痛が激しいなど。
 

なかでも妊娠に影響が出てくるのは卵巣にできたときや、出血が繰り返される

ことで卵巣や卵管周囲に癒着が起きる時です。卵巣にチョコレート嚢腫が

できると排卵しにくくなります。

卵管周囲に癒着が起これば卵管が詰まることもあり、また卵管采周囲に

癒着が起これば卵子をつかまえられなくなります。
 

さらに症状がひどくなると、子宮、卵管、卵巣など骨盤内の組織が強力な

癒着でひとかたまりになり、骨盤壁ともくっついて「凍りついた骨盤」に

なってしまいます。
 

これでは、ほとんど妊娠は望めません。

 漢方では部分的に治療するのではなく、身体全体をみて調子を整えていく


やり方をします。

 子宮内膜症は、ストレスなどの自律神経が関係する「肝」、ホルモンや免疫系


関係する「腎」を整えることを中心に治療していきます。



ストレス等で肝の機能が低下すると気の流れの滞りがおこります。


このために子宮外で内膜が増殖すると考えられます。

また、「瘀血」と呼ばれる血の滞りがおこり、痛みを引き起こします。
 

漢方薬は気の流れを良くする『逍遥散』等を、血液の流れを良くする

『冠元顆粒』等をもちいます。


腎の機能が低下したために、本来、子宮内で増殖するはずの内膜が子宮外で


増殖してしまうと考えられます。

この場合、腎の機能を強化する「補腎」の作用のある『参茸補血丸』など

をもちいます。漢方での治療では、根本治療として肝と腎の状態を良く

することと、痛みなどの対処療法として瘀血を取り除くように血流を

改善します。また貧血がひどい時には『婦宝当帰膠』、出血がひどい時

には『田七人参』等を併用します。

他にも漢方薬はいろいろありますので、あくまでも参考程度に。

ご相談お待ちしております。

2月に入って初めての更新です。妊娠したら気をつけること。

久しぶりの更新になってしましました。

2月に入り妊娠の報告が多くなってきましたので

妊娠中気をつけることを書きました。



1.身体を冷やさない事

  腹巻をして、ズボンをはいて下さい。
  靴下を必ずはく事。
  冷たいものを口に入れないでください。
  お腹が冷えるということは、子宮を冷やすということです。
  お仕事の時はお腹にカイロを貼って外出してください。
  (お腹の赤ちゃんが暑がることはありません)
  特に産婦人科にて子宮が冷たい、硬いと言われたことがある方は注意です。
  冷えは逆子の原因にもなります。

2. お手洗いが近くなっても我慢をしないですぐにトイレに行くこと。
   膀胱炎になりやすい時期です。
   また外出先でのビデは使わない事。
    利尿目的でショウキをしっかり飲んで下さい。

3. お腹を温めてください。
   温灸は問題ありません。(電気を使った温熱器は注意をしてください。)
   赤ちゃんがよく動いてくれます。

4.  根菜類を積極的に摂ってください。便秘になりやすくなります。

5. 重たいものを持たないでください。
   病院では通常の生活をしてよいと言われますね。
   通常の生活と言われても困りますよね。
   ゴミ出しやお布団を干したり片づけはご主人にお願いしましょう
 
 6. 温泉や公衆浴場はやめてください。
   どこで何をもらってくるか分からないですからね。
   今は免疫力が落ちやすい時期です。

7. 職場で誰か知っていてもらってください。
  膀胱炎、出血によって緊急入院することがあります。
  入院すると一週間以上退院出来ない事もあります。
  仕事に影響が無いように不妊治療を頑張っていたかもしれません。
  しかし、頼ることが出来るなら信頼できる人に頼るのも大切です。
  前もって心配事をなくしておきましょう。
 
8. アルコールの摂取は厳禁です。

9. 甘いもの(白糖)を口に入れるのを避けて下さい。

10.  外泊する時は、温かい格好で。
   お風呂にしっかり入ってください。
 
11. 電子レンジやスマフォの利用は最低限にし、電磁波から身を守る。

12. 薬の使用の際はご相談下さい。
    虫刺されの際のムヒにはステロイド入っていますので、ご注意下さい。

これらを守ったからと言って流産しないとは限りません。
しかし、出来る事は全部してあげてください。

今まで当たり前のように口に入れていた物をもう一度見直してください。
妊娠経験のある女性の40%が流産経験があります。

かわいい赤ちゃんに出会えることを願っています。